CPAP(シーバップ)は睡眠時無呼吸症候群の効果的な治療法です。

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睡眠時無呼吸症の治療〜CPAP(シーバップ)

睡眠時無呼吸症の治療〜CPAP(シーバップ)

 

睡眠時無呼吸症候群がすぐに改善されるという薬は、今のところありません。


実は、睡眠時無呼吸症候群も治療として、睡眠薬を使用すれば良いというわけでもありまあせん。
(※詳しくは、サイト内「睡眠時無呼吸症の人は睡眠薬の服用は原則禁止?」を参照ください。)

 

確かに、睡眠薬の影響で寝つきは良くなりそうですが、それも一時的な効果で無呼吸や低呼吸によるいびきや途中覚醒を含め、睡眠の質が改善されるものではなそうです

 

そこで、睡眠時無呼吸症の治療法として、有効な手段はCPAP(シーバップ)という装置をつけて寝ることが一般的です。(正式名称 Continuous Positive AirwayPressure)日本語に訳すと「持続陽圧呼吸療法」となります。


簡単にいうと酸素マスクのようなものを身に着け、夜寝ている間に空気を自動で鼻へ送り込むポンプのような装置です。


CPAP(シーバップ)の原理は、舌やのどちんこが落ち込んで気道が塞がっているところに鼻から一定の圧力をかけて空気を通すこと。

 

CPAPマスク

 

睡眠時無呼吸症は多くの場合、空気を吸い込んだ際に上気道が閉塞するために起こると言われています。


睡眠中は筋肉が弛緩しゆるむため、舌や口蓋垂(こうがいすい=のどちんこ)が重力で落ち込みます。


特に仰向けに寝ると、空気を吸い込んだ際に通り道である上気道をふさぐ形になり空気が通りにくくなります。


口を開けて大きく無理やり息を吸い込もうとすることがいびきの原因となり、それでも塞がってしまう場合は無呼吸や低呼吸につながります。


上気道をふさぐ様子

画像引用:https://goo.gl/ecPH37


そこで、CPAPの鼻マスクを介して気道に空気を送り込むことで、気道内を常に陽圧に保って空気の流れを確保する仕組みです。


CPAPの装置は自宅で睡眠時無呼吸症の治療できるのが特徴です。


CPAP(シーバップ)の原理と特徴

CPAP(シーバップ)は、装置から圧力が掛かった空気がマスクを通じて常に一定の量入りこんでくるので睡眠中の無呼吸の発生を防ぐにの有効なのだそうです。


<無呼吸症のCPAP治療の原理>

睡眠時無呼吸症の気道
睡眠時無呼吸症候群は、舌やのどちんこが気道をふさぐなどの原因により気道が閉塞し無呼吸状態になります。

低反発の枕

CPAP治療による気道
CPAPは専用装置から鼻マスクを介して一定圧力で空気を送り込むことで上気道を広げることができます。



機械を使って空気を送り続けなければならないので、根治的な治療法ではありませんが、シーパップを装着することで熟睡感が得られ、目覚めもスッキリ、昼間の眠気が劇的に改善する方もいらっしゃるとのこと。


睡眠時無呼吸症候群の患者さんの中では、装着したその日から睡眠の質が向上して、もうCPAP(シーバップ)ナシでは眠れないという人も多いようです。


このCPAP装置を上手く使いこなせれば、睡眠の質の向上はもちろん、


・呼吸状態の改善

・無呼吸や低呼吸の消失

・熟睡感

・いびきの低減

・低酸素状態の解消

・自覚症状の改善など


など、睡眠時無呼吸症への有効性は非常に高いとのことでした。


従って、一般的な睡眠時無呼吸症候群と診断されるとまずはこのCPAPを勧められるようです。
私もCPAP勧められました。


CPAP本体


CPAP本体の大きさは大人の手のひら大ぐらいで1kg程度の重さで、これが空気を送り込む装置になります。


これにチューブとヘッドセットマスク一式(スキューバで使うようなもの)がつながれています。


CPAP装置で睡眠中の状態を記録する

CPAP装置にはメモリーカードが差し込まれており、これで睡眠時無呼吸症患者の睡眠の記録をデータとして残します


睡眠中のいびき状態や無呼吸の有無、使用した時間や日数など毎日様々な情報が記録されるわけです。

SDカードに記録


そして、月に1回そのカードを病院が委託している専門業者に送って解析・分析してもらい、その結果が主治医へ送られて診察の際の判断データとされるようです。


CPAP専用のデータカードに記録される内容は、

・使用時間

・マスクリーク(空気漏れ)

・無呼吸低呼吸指数(AHI)

・無呼吸指数(AI)

・平均圧力

などになります。

 

睡眠時のデータ管理について、当初これらSDカードなどの記録媒体を事前にCPAP業者に郵送しなければなりませんでした。


医師は、睡眠時無呼吸症候群患者のデータを診察前もしくは診察時に受領し、解析されたデータを確認しなければならないからです。


SDカードの提出忘れや紛失、破損


しかし、この方法はSDカードの提出忘れや紛失、破損といったリスクも存在していました。

これでは、せっかく時間を作って診察にいっても意味がありませんよね。


インターネット通信の発展に伴い、CPAP本体に通信機能内蔵する仕組みへの変わってきました。


今では、専用サーバーへ個々人のCPAPデータを転送し,医療機関専門のインターネットサイト経由で参照することが可能となっています。


専用サーバーへ個々人のCPAPデータを転送


また、CPAPの小型化が進むにつれて、機器の小ささから通信機能をもたないCPAPも登場しています。


今では、専用のアプリケーションを使って、睡眠時無呼吸症候群患者自身のスマートフォン用いてデータ転送を行う機種も普及しています。


保険適用されたCPAPのレンタル料金は月5,000円〜

医師の診察

このCPAPは、サイトでも話した睡眠ポリソムノグラフィー検査で無呼吸スコアが、1時間に10秒以上の呼吸停止が20回以上ある場合保険が適用されます。
(※参照 睡眠時無呼吸症候群の診断基準


私の場合は、(AHI)30.3というスコアでしたので、保険適用範囲内です。

 

実際にCPAPの装置は、医師の診断にもと専門業者からレンタルすることになります。


ちなみに私が通院した病院は、帝人ファーマという会社のCPAPを取り扱っていました。

 

但し、レンタル費用は保険の自己負担額が3割で月額5,000円ほどかかります。


さらに、月に1回は経過観察のため通院して医師の診断を受け続けなければなりません。


毎月5,000円で年間60,000円、プラス毎月の診察代金が掛かるので、結構な出費になります。

しかも、一生続くとなるとその金額はなかなかの額になりますよね。。
保険適用されたCPAPのレンタル料金は月5,000円

無呼吸低呼吸指数=AHI20未満はシーパップ治療の保険適用外

ちなみに、現状睡眠時無呼吸症は確立された治療法がなく、このCPAPも対処療法になります。
つまり、無呼吸が改善されてもCPAP使わなければまたもとに戻ってしまうわけです。


そうはいっても現在、保険適用下で一番多く行われてる在宅での睡眠時無呼吸症候群の治療法は、CPAP療法になります。


年齢別では、40歳〜59歳までの年齢層の使用が最も多いのが特徴です。


但し、CPAP(シーパップ)は全ての患者さんに保険適用されるわけではありません。

CPAP治療は1998年4月から健康保険対象となりました。


健康保険対象


1時間の睡眠中に「無呼吸」と「低呼吸」を足した合計が1時間に5回以上もしくは一晩7時間に30回以上ある場合に睡眠時無呼吸症候群と診断されるとサイトでもお話しましたよね。


この数値を「無呼吸低呼吸指数」=AHI(Apnea Hypopnea Index)と言いますが、先程もお伝えした通りAHI20未満の人は健康保険が効きません


つまり、CPAP治療対象者は、無呼吸低呼吸指数が20以上の患者さんでなくてはならないのです。

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