睡眠時無呼吸症候群が原因のリスク〜突然死
旦那が、会社が休みでもないのにいつまでも起きてこないので見に行ってみたら、布団の中で息が止まって冷たくなっていた…。
いわゆる就寝中の突然死と言われるものですが、実際に少なくないといいます。
この突然襲ってくる死の理由は、心不全や急性心筋梗塞とされることが多いようです。
働き盛りの世代を襲う突然死の原因は?
事実、今年の春に取引先の20代前半の女性スタッフが、同じように急にお亡くなりになったケースがありました。
何度かお会いしたこともあり、明るくて元気な方でしただけに、まさかと非常に驚いたと同時に大変ショックでした。
死因はやはり、心筋梗塞だったと聞かされましたが、特に心臓病などの持病はなかったとのこと。
とても若いですし、日頃から、高血圧や狭心症、または過去に心筋梗塞や脳梗塞を患ったわけでもないのにどうしてと謎が深まるばかりでした。
実は、このようなケース、特別ではないようです。
では、なぜ突然死に襲われてしまうのでしょうか?
睡眠時無呼吸症と突然死の因果関係
このような突然死の原因の一つに、睡眠時無呼吸症が関係しているのではと専門家が警告しています。
では、なぜ睡眠時無呼吸症が、突然死に結びつくのでしょうか?
睡眠中に何度も無呼吸と低呼吸をくり返すことは、血中の酸素濃度が下がります。
さらに、無呼吸状態から急に呼吸が再開されたときに、苦しさのため、肺はたくさんの息を吸おうとします。
すると、一気に血液が流れこみ、これが心臓に多くの負担をかけることになります。
心拍数は上がっているのに、酸素不足のため末梢血管は収縮している状態は、心臓や血管にとって良いわけがありません。
心臓の動きに負担がかかり続けると、不整脈を起こしやすくなります。
事実、睡眠時無呼吸症候群の方で、動悸(どうき)・息切れ・めまいに悩まされている人は、少なくない言います。
心臓に負担を強いる睡眠時無呼吸症候群
また、血液の流れが滞って血栓が生じれば、心筋梗塞につながます。
一方、血栓が血流に乗って脳へ到達すれば脳梗塞になりかねません。
睡眠時無呼吸症候群は、知らぬ間に心臓にこうした大きな負担を強いているのです。
<睡眠時無呼吸症候群の人の脳卒中、心筋梗塞による死亡率>
画像引用:https://goo.gl/kT2yA4
その結果として、高血圧・不整脈・糖尿病・心筋梗塞・脳卒中などの合併症を起こしやすくなります。
医療機関の調査によれば、睡眠時無呼吸症候群の人は健常者にくらべて「脳卒中⇒ 約4倍」「心筋梗塞⇒ 約3倍」もの割合で合併症を生むリスクが高くなると報告されています。
睡眠時無呼吸症を決して侮ってはいけない!
そもそも睡眠時無呼吸症という症状自体が、認知されるようになってからまだ月日が浅いわけです。
現在では、睡眠時無呼吸症を検査をする医療機関も増えましたが、その昔は医療関係者でもよく分かっておりませんでした。
つまり、以前は分らなかっただけで、睡眠時の無呼吸や低呼吸が引き起した、心筋梗塞や脳梗塞、脳卒中のため亡くなったということも多いと考えられているようです。
知り合いや友人、またはご家族の中に、寝ている間に突然亡くなられた方がいらしたらならば、もしかすると睡眠時無呼吸症候群だったのかもしれません。
最悪の場合は、突然死につながるリスクをもつ睡眠時無呼吸症を決して侮ってはいけませんね。