睡眠時無呼吸症候群の原因と定義
睡眠時無呼吸症候群は、英語でいうとSleep Apnea Syndrome(略名 SAS サス)といい、睡眠中に呼吸が止まる状態が繰り返される病気で、睡眠障害の一種です。
睡眠時無呼吸症候群が大変注目されている理由は、睡眠時の無呼吸が、日々の生活を送る上で様々なリスクを生む可能性があることが分ってきたからです。
睡眠時無呼吸症候群の定義
医学的に「無呼吸」とは10秒以上の呼吸停止(気道の空気の流れが止まった状態)を言い、この無呼吸が1時間に5回以上または、一晩7時間の睡眠中に30回以上ある方は睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
なぜ呼吸が止まって無呼吸になってしまうのか?
では、どうして無呼吸が起こるのでしょうか?
一般的に無呼吸は、空気が流れる気道が閉塞してしまうことにより起こります。
通常人は、ベットやふとんの上に仰向けになって就寝しますよね。
その際、重力の影響を受け口蓋垂(こうがいすい=のどち○こ)や舌根も下がってしまうので気道は狭くなります。
しかし、このようば弛緩やゆるみは健康な人にもある程度おきるもので、少しばかり気道が狭くなっても、塞がることはなく睡眠時の呼吸に大きな影響を与えません。
画像引用:https://goo.gl/WBE7bj (※日本大学医学部付属板橋病院 睡眠センターより)
ただ、睡眠時無呼吸症候群の方は、寝ている間にのどの筋肉が緩むことで舌根などが容易に落ち込んで気道を塞いでしまいます。
気道の内径は約1.5cmほどしかないため、もともと塞がりやすいのですが、太ることで気道に脂肪がついてさらに、空気の流れる径が細くなる場合があります。
また、お酒などで筋肉が弛緩している場合はなおさら塞がりやすくなってしまうわけです。
実際に、睡眠時無呼吸症候群に特有の大きないびきは、気道が完全に塞がれて苦しくなるため、息を吸おうとあえぐ際に空気が通過する時に起こる呼吸音なのです。
多い人は、無呼吸と低呼吸の合計が一晩に500回以上に達することもあるそうです。
気道をふさいでしまう原因は、
・肥満による脂肪増加
・あごの異常
・扁桃腺肥大
・短い首
・睡眠薬の常用
・アルコールの過度の摂取
などが一般に上げられます。